共通するのは、大切な人のために作ること 世界のお弁当、日本のお弁当

特集:映える弁当、萌える弁当

文:のなかあき子 協力:服部直美

アメリカの子どもたちは、カラフルなランチボックスや茶色い紙
袋にランチを入れて登校する(写真:高橋宗正)

各国の食文化がギュッと詰まった
世界各地のお弁当事情

近年、日本のお弁当文化が『bento』として世界から注目されています。粘りの強いお米と、腐敗を防ぐ梅干。味噌や醤油、かつおぶしなどで味付けされた旨みのあるおかず。冷めても美味しく、保存性の高い食材が、豊かなお弁当文化を育みました。

 では世界には、どんなお弁当があるのでしょう。41ヵ国のお弁当事情を知る、ライターの服部直美さんにお話を伺いました。

服部直美さんの著書
「世界のお弁当 心をつなぐ味レシピ55」
(河出書房新社)

アジア

 日本と感覚が一番似ているのは、意外やインドだとか。
「西インドのムンバイには、お弁当配達人という職業があります」 
 家に作りたてのお弁当を取りに行き、交通手段を駆使して家族が働く職場に配達。宗教により禁忌の食べ物があるので家庭料理が安心、暑い地域なので朝持っていくと傷みやすい、などの背景があります。ステンレス製の重箱式お弁当箱には、カレー、主食(チャパティ、お米)、漬物などが入っています。
 屋台が充実しているタイやインドネシアでは、お弁当は市場で働く人などの習慣。香港や台湾の人は冷たいご飯を好まず外食が多いですが、お弁当の時は職場の鍋などで温めます。

アメリカ・ヨーロッパ

 「アメリカの子どもたちのランチは、ピーナツバターやジャムのサンドイッチ、フルーツ丸ごと、お菓子が定番です」
 イタリアは、パンに肉や野菜をはさんだパニーニ、ドイツでは固い黒パンに肉や野菜をはさんだものが定番。どちらも日本のおにぎりのような感覚かもしれません。

お弁当を頭の上に乗せて運ぶ、インドのお弁当配達人
 (写真:服部直美)

国境を越えて『bento』が話題に
世界で注目される日本のお弁当文化

取材を通じ、お弁当は『世界の台所を映す鏡』だと感じた服部さん。日本のお弁当への関心の高さにも気づきました。

「イギリスなど海外で書籍も出版され、SNSでも話題に。細やかで、日本の四季を反映したような彩りの『bento』は、日本文化のひとつとして世界に通じる言葉になりました」

世界のお弁当を知ることのKitchen Love the Earthポイント

  • 日本の「bento」は今や世界で通じる言葉に
  • 手作りのお弁当に感じる温かさは世界共通
  • お弁当は世界の台所を映す鏡